2007年1月 JR完乗のための旅 2007/2/1 更新
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JRの未乗区間も少なくなってきた。
今月はJR東日本の未乗在来線5線区とガーラ湯沢の枝線を一気に完乗すべく久々に精力的に旅に出る。
まずは上旬に烏山線へ。東北本線の普通電車に2階建てグリーン車が連結されるようになったので乗ってみた。
大宮駅のホームで宇都宮までのグリーン券をSUICAで購入。初めてなのでパネル操作に緊張してしまう。
行きは1階、帰りは2階に乗ってみることにした。
烏山線は関東平野の北部を田園地帯と丘陵を交互に抜けながら東へ進む。
途中にはかつて入場券のブームになった大金駅がある。終点の烏山駅はきれいな駅だった。
駅前には立ち食いそば屋さんがあり駅の利用者にはありがたい。もちろん利用した。
中旬は千葉県の東金線へ。池袋からけっこう遠いが大都市近郊区間内にあるので「一筆書き乗車」して
150円の切符で遠回りで新大久保まで行く途中で東金線に乗る。合法的だが、少し後ろめたい気がする。
大網駅は外房線と東金線のホームが離れていて、ホームの間に駅前ロータリーがある変わった駅。
下旬は「大人の休日倶楽部」会員の特権を利用して「土日フリー切符」を半額の9000円で購入し、
仙台市内と新潟県内の未乗区間に乗りに行った。半月以上前からコースの計画を立てていたが、
数日前にテレビで鹿島鉄道が3月で廃止になる事を知り、急遽計画を練り直した。
土曜日の未明に家を出て、上野駅7時30分発の「ひたち」に乗る。
鹿島鉄道の始発駅の石岡駅は、鉄道マニアで混雑していた。
35年前のSLブーム時代に戻ったみたいだった。ただし若い人は少ない。
石岡駅は上野から特急で1時間足らず。終点の鉾田も決して過疎地ではない。
もっともっとローカルな私鉄が地方で頑張っているのになぜ廃止になるのか理解できない。
運転本数もけっこう多い。途中までは1時間に2本、終点の鉾田までも1時間に1本走っている。
新しい車両も多く、どの駅もきれいに整備されている。住民に見捨てられた気配は全く無い。
写真は、自然の中を走る雰囲気の場所を選んだもので、沿線全体がこんな風なわけではない。
終点の鉾田駅は両側にホームがある。古いながら手入れの行き届いたきれいな駅で、
ちゃんと駅員さんも居たので隣の駅までの切符を購入。硬券だった。
駅舎内に売店もあって、ちょうど「鯛焼き」が焼きあがったところだったので1個買った。
帰りの車内で鯛焼きを食べた。鉄道も売店も無くなってしまうのか。それでいいのか。
鉄道開通に一生懸命の地方の町村があると言うのに、鉾田町は残せる可能性を探さなかったのか。
尤も、鉾田の町には県庁所在地の水戸に直通する新しい鉄道があるので関心は薄かったのだろう。
沿線はのどかな眺めが続く。とりわけ霞ヶ浦に沿って走るところは車窓が美しい。
上野に引き返し、つばさ号で山形に向かう。久々の仙山線に乗るために。
雪景色の中の山寺駅などを期待していたが、暖冬のせいで1月下旬というのに雪は全く無し。
県境のトンネルの中で列車行き違いがあり少し感動。仙台で地下化され延長された仙石線に乗る。
地下化された線は初乗りだが、石巻・仙台間は20年前に乗車済み。仙台からあおば通までの延長区間
に乗るのが一番の目的だが、その距離は僅か0.5km。
あおば通駅から仙台駅まで日の暮れた駅前通りを数分間歩いただけで仙台を後にしで大宮に引き返す。
「はやて号」で1時間16分ノンストップ。景色は真っ暗で見えないが兎に角速い。
大宮駅では新潟行き「MAXとき号」に8分で接続する。指定席は8号車の2階だった。
日が暮れてからは空いている1階の方が静かで良さそうだ。
8号車にはちょうど売店があるのでビールとつまみを買う。弁当は売切れだった。
新潟駅前のビジネスホテルに9時半にチェックイン。朝6時から15時間、列車に乗りっぱなしで
いくら好きな鉄道とは言え、風呂に入ってビール飲んでカップ麺食べたら、流石に爆睡。
無事目が覚めて、予定通り6時45分発の越後線に乗る。115系の7両編成。
新潟に向かう通学通勤客を迎えに行く列車なのでがら空き。車内は115系の原型に近い。
越後線は全線が未乗区間。途中の吉田から柏崎までは本数が少なく、また吉田で交差する弥彦線も
距離は短いが全線が未乗区間で、その両方を短時間で完乗するために列車選びに苦労した。
越後線はどの駅も10両分くらいの長さのホームがあり、線形も良い。
かつては急行も走っていたが今は電化されていてもローカル線である。
しかしホームの長さといい線形の良さといい信越線の迂回路にでもするつもりだったのか。
吉田駅は駅舎も立派だが、ホームは5番線まであり、4方向からの電車が合流してホームを埋める。
弥彦行きは2両だったが、弥彦駅も大変立派な駅舎を持ち、ホームも8両分ほどある。
弥彦神社への参拝口の駅として賑わっていた昔を偲ばせる改札口も大切に残されていた。
佐渡へのフェリーの港の寺泊、原子力発電所のある刈羽などを経て柏崎に着いた。
柏崎での信越線の接続が悪く1時間近く駅で時間を潰す。駅周辺に食堂も無く少しがっかり。
弥彦線への乗換駅の東三条まで快速に乗った。6両編成でグリーン付きの特急用編成。得した気分。
弥彦線の途中には新幹線の駅も在るが列車の本数が少なく、東三条でも40分ほど時間を潰す。
三条の市街地は東三条駅から離れているのか駅前周辺に活気は無く、やはり食堂も無くてがっかり。
吉田で引き返して燕三条駅で新幹線に乗り換える。駅舎も駅前広場も立派だが人の気配が無い。
コンコースにあった立ち食いそば屋も元気が無かったが、やっと食事に有りつけた。
越後湯沢で下車。次のガーラ湯沢行きは当分無いので、ガーラ湯沢駅まで道を歩いた。
越後湯沢までの1.8kmはスキーシーズンだけの営業で駅も臨時駅扱いだが未乗区間である。
山すそのこじんまりとした行き止まりの小さな駅が新幹線の始発駅というのは少し感動的だ。
走り出すとすぐに上越新幹線本線の下に潜り込み、側から浮上して越後湯沢に到着。
これでJR東日本内は東北新幹線の延長区間(盛岡・八戸間)を残すのみとなった。
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