2011年11月
「今のうちに乗っておかないと・・・」の寝台特急の旅
2012/1/7 up
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2011年晩秋、北海道は初冬、絶滅危惧種のオハ24系の寝台特急に乗り納めの旅。
トワイライトエクスプレスのA個室と北斗星のA個室に最後の乗り納めのつもりで乗車する。
人気の列車の人気のA個室「Aロイヤル」に乗るためには、切符を如何にして手に入れえるか
の綿密な作戦計画から始めねばならない。まずはオフシーズンに乗ることにして、
切符は1ヶ月前の予約開始のその前に、旅行会社に頼んでおいた。
トワイライトのA個は8室、北斗星のA個は4室しかないが、
予約のための端末は全国に無数に存在しており、それらが全て競争相手である。
お願いするのは旅行者の私だか、端末を操作するのは営業所の係員である。
私の夢を秒単位の競争となる端末操作の係員の指の動きに託すことになる。信じるしかない。
無事入手できた。実は旅行会社に勤める仕事上の知人のお蔭で私はVIP扱いだったらしい。
少し後ろめたい気もするが、尊敬する内田百關謳カも国鉄職員の弟子の力を借りていた訳だし、
今回の旅行はまさに内田百關謳カ流の「貧しくても鉄道は一等車」的阿呆旅行である。
◆1日目 11月12日(土)東京〜名古屋〜敦賀〜
@東京7:30〜9:13名古屋:のぞみ11号(自由席)。
発車していく下りN700系のぞみ。(名古屋駅)
時間があるので名古屋を市内見物する。
今は無き路面電車の残骸が残る道路。
バス専用レーンが道路中央にありバス停として再利用中。
バスは歩道から直接乗れる方が安全かつ利用し易いと思うけど。
地下化される前の名鉄瀬戸線の線路跡は元々は名古屋城のお堀であった。
そのお蔭で線路跡が今も残る。
名古屋駅ホームの名物立ち食いきしめん。隣りのホームに残る古いタイプのお店が良い。
かつて長距離列車は名古屋に数分間停車したので乗客はプラスチックの丼で車内に持ち込んだ。
新しいタイプのお店はガラスで囲まれ、停車時間は短く、車内できしめんをすする音は今は無い。
A名古屋11:48〜13:28敦賀:しらさぎ7号(自由席)。
北陸特急の標準タイプになった683系のしらさぎ号。(名古屋駅)
しらさぎ号の車窓は、関が原・琵琶湖・ループ線など見所が多く、あっという間に敦賀着。
駅の改札を出たのは初めてだが、駅前には鉄道関連遺産に値する駅前旅館が残っていた。
B敦賀13:48〜9:52札幌:トワイライトエクスプレス号
定刻にやって来た。私は1号車なのに勘違いして9号車の位置で待っていた。(敦賀駅)
無事に車上の人となり個室内に落ち着き車窓を眺める。(敦賀〜福井)
大阪発札幌行きのトワイライトはランチタイムの食堂営業が有り、さっそく利用する。
サラダ、ハンバーグステーキ、ライス、カップスープで3000円程度。
食堂車の隣にラウンジカーが有り、大きな窓から両側の車窓を楽しむ事が出来る。
夕食は流石に食堂車のフルコース12000円也は高くて予約していないので、
食堂車で調理された暖かい夕食セット1500円を個室内で食べる。
車窓は丁度トワイライト。親不知付近の海も日没前に見ることができた。(富山〜黒部)
ベッドメイキングはセルフサービスだが電動でセットされる。
背ずりが倒れてベッドの半分になり幅120cm位の広いベッドになる。
朝食は乗車後に予約するシステムだからカシオペアのように通路に並ばなくて良い。
沢山のお皿やグラスが運ばれて調理に入り手間が掛かっているが1575円で利用し易い。
朝食の時間は長万部〜洞爺の辺り、小幌駅の通過も食事しながら確認できた。幸せ!
定刻に札幌に到着。ラウンジカーの外観は特徴がある。(札幌駅にて)
牽引していたのは青色塗装のDD51重連。ヘッドマークを付けた機関車は超レア。
4時間後には大阪に向けて引き返すため列車は整備のためホームを離れる。
札幌駅も大都市の中央駅に相応しく駅舎も巨大になった。
JRは高架ホームになり地下鉄も2線の駅がある。東京に負けない地下街が広がり、
地上の高層ビルには展望ラウンジもある。駅前広場にはモニュメントも多い。
地平ホーム時代の夜行「大雪」の発車風景などはもう思い出せない。
次々と発車する急行。改札横にあった二階の日本食堂。地下のみやげ物店。30数年前。
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